信じる?・信じない?(№366)
紅葉の時期、京都の東福寺を訪ねたことがあります。臨済宗東福寺派大本山の東福寺は、鎌倉時代の建長7年(1255年)に完成し、禅寺の日本最古である「三門」、日本最大の「禅堂」、そして東福寺三名橋「偃月橋」「臥雲橋」「通天橋」など、国宝や重要文化財に指定されています。「東福寺の七不思議伝」も興味深く、紅葉以外でも見どころ多きお寺です。
その日は、運よく住職さんから直接お話を聞くことができました。皆さんは知っていましたか?「干支の1年の始まりは1月1日ではないこと」「お寺には干支があり、自分の干支が祭られているお寺を先にお参りしないとご利益がないこと」「お参りの際に頼みごとをする時は、必ず自分の住所氏名を名乗ってからすること(仏神様にはどこの誰かわからないからだそうです)」「暦注の六曜は、何の根拠もないこと」、私は全くの無知でした。私はどちらかというと、仏神を信じるタイプではなかったのですが、歳でしょうかね?!
最近気になりだしました。特に自分が死んだらどうなるのだろうかと? 時々考えるようになりました。真実は誰も知らない世界だから、ここは仏教に教わるしかないですね。
では、仏教でいうあの世(死後)とはどんな世界でしょうか? 生ある者は必ず死に帰すといわれるように、死は100%確実な未来です。死んだら「冥土の旅」ともいわれる「死出の旅」へ出発して、約800里の遠い道のりを独り寂しく歩いて、やがて見えてくる三途の川を渡らなければなりません。生前の罪の重さで、橋を渡れる人、そして歩いて渡らなければならない人に分かれ、渡し賃の六文(今は600円?)を払うと船に乗せてもらえるかもしれないけど、お金を持って死ぬ人は珍しいから、ほとんどは歩いて渡ることを覚悟しないといけない。私は、お棺に600円(いや、値上がりするかもしれないので、1,000円位かな)入れてもらうよう、今から子どもに伝えておきたい。
あの世は、浄土と地獄があり、生前に1匹でも生き物を殺したことがあると地獄行きになります。それを審判するのが閻魔大王法廷、そこにある浄瑠璃の鏡で生前の行いが全部映し出されて、殺生罪となり地獄行きになります。また、親の大恩は山より高く海より深いとされ、親よりも先に死んだ子は、大恩ある親を悲しませたということで、地獄の奈落に落とされるのです。今からどう頑張っても極楽浄土には行けそうにもありません。「ああ、健康で長生きしたい!」
「あなたは信じる?・信じない?」
(benefaction)